塾長あいさつ

塾長塾長あいさつ 

「なぜ勉強しなければならないの?」

■自分の成績に行き詰まりを感じた高校受験生の発した言葉です。この言葉に保護者の方々は、どう答えますか?この質問への正しい答えのひとつは、「負の連鎖を断ち切り、豊かな生活を獲得するため」なのです。

■発展途上国が物的支援を要求するのは、初期の段階だけ。やがて、その国民は貧困が巻き起こす悲惨な状況から、一刻も早く抜け出すために、国民一人一人が「教育される」ことを渇望し始めます。アジア全域の発展途上国で今、空前の「教育ブーム」が巻き起こっているのも、「貧困の連鎖を断ち切り、人間らしい豊かな生活を送りたい」との渇望が明らかに要因です。

■戦後、世界規模の未曾有の経済危機に臨みながら、なぜ、日本は、この負のスパイラルから抜け出せずにもがき苦しんでいるのでしょうか。それは、ゲームブームやお笑いブームに代表される「苦しさを忘却させるだけの刹那的な快楽」を崇拝し、「新しい創造力を生み出す原動力」ともなる「教育」を、敬遠し尊重してこなかったことに起因するのではないでしょうか。

■負の連鎖は、経済の問題だけに限りません。先進国である日本に自殺者が多いのは、敗戦から一気に心のよりどころを見失った心の貧しさが連鎖しているからなのです。この人たちが、「命や心を豊かにする教育」を受けていたなら、こうした悲惨な選択をせずにすむことができたでしょう。ゲームやメールやインターネットなどのバーチャルな世界から抜け出し、人生の知恵や知識を学ぶことに心を砕くことができたなら結果は大きくかわっていったことでしょう。「教育=学ぶこと」は人生を救う大きな要因になるのです。

 

「グレイス」の由来

■「グレイスアカデミー」の「グレイス」は、キリスト教のゴスペルソング「Amazing Grace(アメイジング・グレイス)」の「グレイス(恵み)」に由来しています。数々のTVコマーシャルのBGMとして今でも使用されてます。「驚くばかりのめぐみなりき・・・」で始まるこのゴスペルソングの作者は、18世紀、黒人の奴隷貿易をしていたジョンニュートンです。放蕩三昧な青年ニュートンが、不遇な運命の末、ようやくたどり着いたのは、敬虔なクリスチャンであった「母の教え」でした。これこそ、まさに「母の教育」が暗黒の中にいた青年を救い出した典型例なのです。

■「普通の先生は、よくしゃべくる人だった。思い出に残る先生はよく叱ってくれた人だった。しかし尊敬している先生は私の心に火をつけてくれた人だった」・・・医師になった子供、中学教員になった子供、看護士になった子供、また海外を舞台として活躍する子供たち。彼らから、時折届く便りには、「先生が火をつけてくれました」との一文がよく書き添えられてきます。生徒たちと過ごした日々の一こまに、将来を決めてしまう影響力があることを痛感する一瞬です。

■単なる受験道具である学習塾にすぎなくても、この時この瞬間が生徒の将来にきっと役立つことがあると確信し、私たち講師一同は、熱意を込めて指導を続けているのです。生徒を熱心に叱ることも、居残りを強いることも、長時間学習させることも、私たち講師一同が「受けるよりは与える方が心豊かになれる」ことを実践しているからに他なりません。この意味で私たちも「教えながら、教えられている」つまり、共育(ともに育つ)されているのです。

 

2009年2月

 

グレイスアカデミー塾長・進学NAVI事務局長   

浅香 廣昭   



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